業務改善助成金とは
業務改善助成金とは、事業場内最低賃金を引き上げた中小企業・小規模事業者を対象に、生産性向上に資する経費(設備投資や専門家によるコンサルタント費用など)を助成するものです。
最低賃金を引き上げるだけでは助成対象とはならず、申請には事前に計画提出等が求められます。
助成上限額は、事業場内最低賃金を引き上げた金額幅と人数により、60万円(30円以上・1人)から600万円(90円以上・10人以上の特例事業者)となっています。
最低賃金引上げによる助成内容の拡充
2023(令和5)年10月以降、地域別最低賃金が大幅に引き上げられ、全国平均は初めて1,000円を超えました。また、昨年に続き、過去最高の上げ幅を更新しています。
厚生労働省は、業務改善助成金を拡充しました。
拡充内容は、以下の通りです。
①対象事業場の拡大
②一定規模事業場は賃上げ後の申請可
③助成率区分の金額の見直し
①の対象拡大は、事業場内最低賃金と地域別最低賃金の差額が「30円以内」から「50円以内」へ拡充されました。
②の事後申請は、50人未満の事業場に限り、「賃上げ計画」ではなく「賃上げ結果」を提出することが可能になります。なお、令和5年4月1日から同年12月31日までに事業場内最低賃金を引き上げるなどの条件があります。
③の助成率の見直しは、下表の通りです。
事業場内最低賃金の区分
(旧)870円未満 (新)900円未満 ・・・助成率9/10
(旧)870円以上920円未満 (新)900円以上950円未満 ・・・助成率4/5
(旧)920円以上 (新)950円以上 ・・・助成率3/4
業務改善助成金の申請はお早目に
申請期限は、2024(令和6)年1月31日です。なお、10月の最低賃金改定に対応して賃金を引き上げる場合、改定日前に引き上げが必要ですので注意が必要です。
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