top of page

中堅企業元年としての税制

  • サイト管理者
  • 2024年10月14日
  • 読了時間: 3分

「中堅企業」という新概念・新基準

2024年は『中堅企業元年』との岸田前総理の言葉があります。その発言時、「中堅企業向けの政策体系を、政府一丸となって構築」すると、述べ政策体系の新たな基準概念であることを示唆していました。


そして、今年の改正税法で新たに「中堅企業」という言葉が、賃上げ促進税制、M&A促進税制、地域未来投資促進税制のところに出現しました。大企業と中小企業の2分類だった従来の分類基準に、新設の企業分類基準名が現れたのです。


「中堅企業」の定義は、産業競争力強化法にあり、常時使用する従業員の数が2000人以下の会社及び個人(除く中小企業)とされています。従来は、大企業に分類されていたものです。


主務官庁経産省の解説

経産省は、中堅企業について、国内で事業・投資を拡大し、地域での賃上げにも貢献するなど、国内経済の成長・地方における良質な雇用の提供者として果たす役割が大きい重要な企業群であり、成長投資等により更に規模拡大していくことは、地域の賃金水準の引き上げに加え、経営資源の集約化によるグループ一体での収益力向上など前向きな新陳代謝の受け皿としての役割も期待される、と解説しています。


また、大企業は、この10年間で圧倒的に海外拠点での事業を拡大してきたのに比し、中堅企業は、海外拠点の事業を拡大しつつも、国内拠点での事業・投資も着実に拡大し、従業者数・給与総額の伸び率が大企業を上回り、さらに地方に多く立地し、良質な雇用の提供者となって国内経済の成長に最も大きく貢献している、としています。


中堅企業の問題点とその解決支援

経産省としては、今後成長する中堅企業が投資を拡大し続ける成長戦略を描けるかどうかが、日本経済の持続的な成長に決定的に重要であるが、日本の中堅企業は、大企業への成長割合が国際的に見て低い状況にある、と分析しています。


そのため、中堅企業の成長に向けては、国内外の大企業と競争していくための成長投資やM&A等が十分に行えるように、今年の税制改正向けに、中堅企業元年 『3つの対策』として、

①地域未来投資促進税の「中堅企業枠」創設、

②賃上げ促進税制に「中堅企業枠」創設、

③M&A損失準備金損金算入制度に中堅企業を含める新枠の創設、

をしたのでした。



名称 税理士法人シグマパートナーズ (税理士法人番号:第3423号)
代表社員 堀内 太郎
----------------------------------------------------------------------------------------------------------------
所在地 東京事務所
〒101-0046
東京都千代田区神田多町2丁目2-22 千代田ビル8F
TEL:03-3525-4378
FAX:03-3525-4379
----------------------------------------------------------------------------------------------------------------
阿佐ヶ谷事務所
〒166-0001
東京都杉並区阿佐谷北4丁目20-7
TEL:03-3336-5111
FAX:03-3336-5112
----------------------------------------------------------------------------------------------------------------
山梨事務所
〒400-0867
山梨県甲府市青沼2丁目23-13
TEL:055-237-4504
FAX:055-237-0562
----------------------------------------------------------------------------------------------------------------
当サイトの情報は、一般的な参考情報の提供のみを目的に作成されております。
弊法人は、利用者が当サイトを利用したことにより被ったいかなる損害についても、一切の責任を負いません。
具体的なアドバイスが必要な場合は、個別に専門家にご相談ください。
 
 
 

最新記事

すべて表示
ロシア経済制裁で制裁対象認定されると身動き取れず

お金が動かなくなると事業ができない 2022年2月24日に開始されたロシアによるウクライナへの侵攻は2年半を過ぎた2024年10月現在もまだ終結が見えていません。ロシアに圧力をかけて戦争を終わらせようとする西側諸国の努力の一つが、ロシアへの経済制裁でした。具体的には、ロシア...

 
 
 
スポットバイトの課税・申告・社会保険(労働者の観点から)

好きな時だけ働いて当日に給与受取り!? 最近テレビ広告などで、“すき間時間に単発で働こう!”といった雇用形態をよく目にします。雇う側では、“忙しい時にだけ単発でほしい働き手を、長期雇用責任の縛りなく、確保できる”から、一方の働く側では、“働きたいときだけ、履歴書を提出する採...

 
 
 
スポットバイトの課税と労働管 理等(雇用会社側の観点から)

雇用側・労働側双方に魅力ありの形態か? 時代を映す鏡ともいわれるテレビ広告で、最近、“すき間時間に単発で働こう!”といった雇用の形をよく目にします。雇う側では、“忙しい時にだけ単発でほしい働き手を、長期雇用責任の縛りなく、確保できる”から、一方の働く側では、“働きたいときだ...

 
 
 

Comments


bottom of page